アフターコロナに備え、治療院が今 何をすべきか。 PART1「鍼灸保険 導入について」
いつもお世話になっております。ミニッツシステム開発 仁藤 武です。
お初の方もいらっしゃると思いますので簡単に自己紹介を。
2000年にミニッツシステム開発にアルバイトで入社し現在はアルバイトで部長をしております。
部長なので東京都最低賃金の1,013円を遥かに凌駕した 時給1,100円で働いております。
柔・あはきの資格もなく、請求団体にいた訳でもありませんが、長年のキャリアでレセコンを通じ保険請求や院のお悩み等のご相談をよく頂き、一部のユーザー様から絶大な支持を得ております(は・・・ず・・・ですの・・)
さて、2020年5月現在 御周知のとおり未曽有のコロナ禍にて、私達の業界にも多大な影響が出ております。
ユーザー様に話を聞くと、個人院で来患が 15%~20%減。高齢者の患者が多い院だと40%減との話もありました。
ショッピングモールやスポーツジム・遊戯施設内の整骨院では政府からの休業要請・デベロッパーからの休業要請で休業状態の整骨院も出ています。 当然 休業院の従業員給与は雇用保険から捻出される休業補償の60%となります。
コロナ禍の終息が俄然 見えない状態なので、歯に衣着せぬ発言しますが、治療院 及び業界存続の危機が今の現状です。
治療業界だけではなく世界の全ての企業、個人事業主が事業存続の危機に直面しています。(ミニッツもな www)
来店型ビジネスの整骨院では当然 テイクアウト、EC(通販)等の代替営業は難しいです。
そこで皆様が考えがちなのが、高利商売の ”高単価メニュー or 高額回数券販売”の運用開始です。
先生達が自費メインになると弊社レセコンの販売が落ちちゃいますが、私個人意見としては 「自費で取れるならそれがベスト」
健康保険使用して30分施術して何回も来てもらうより 1回の施術が30分位で 1万でも2万でも患者さんの痛みや不安を取り除いて納得して貰った方が双方良くないですか?
でも ここで問題が1つ。院運営の相談受ける先生に、私がいつも質問するのが「窓口、平均いくら貰ってます?」
500円 600円で徴収している院が多く 「窓口金もうちょっと取ったら?」との問いの返事で多いのが「100円上げたら患者さんが来なくなる・・・」です。
(説明 複雑になっちゃうので、一部負担金とは記載しません)
仮に窓口金 200円あげたとしましょ。 来患 25人/1日×実働 22日(土曜 半ドン試算)で考えたら月に 200×25×22=11万円あがります。 その売上で新メニューの医療器リース購入や広告かけてもお釣りきますよね。
100円 200円の負担増を顧客に納得させられない院が、10万~30万円の回数券を売れるのか? って話です。
先日 回数券や高単価メニューを販売している店舗さんに訪問しました。
殆どの整骨院で多分できてないオペレーションを目にしたので共有します。(私は患者ではなく業者として訪問してます)
・入店時 自動ドア空く前にスタッフさんが元気よく出迎えに来る。
・靴脱いで靴箱に入れようとしたらスタッフさんが「靴 お入れしますのでそのままで大丈夫っす!」
・お茶が秒で出てくる。
・お話終わって 店舗出ようとすると 自分の靴が既に置いてある。
・帰り 院長が店舗でて見送ってくれる → 見送り後 通行人が店見てたのを見逃さず すぐさま営業。
ホスピタリティのレベルが接骨院としては凄いなと感じました。
店舗型ビジネスで大事なのが、「サービス」と「ホスピタリティ」 同意義に捉えがちですが、異なるものです。
具体的な例を出すとすると、レストランで注文された料理を提供するのがいわば「サービス」レストランで料理を待っている間、泣き止んでくれない子どもにさりげなくおもちゃや塗り絵を用意してくれるのが「ホスピタリティ」
求められたことを提供するが「サービス」であり、求められてはいないけど、こうしたらもっとお客様が喜ぶのではないか、快適な時間を過ごすことができるのではないか、ということを考えて行うものが「ホスピタリティ」と言えます。
接骨院に置き換えると、「サービス」は施術やメニュー。「ホスピタリティ」は施術中に患者さんの子供と遊んでくれたり、待ち時間に受付さんが患者さんと世間話したり、足が悪い患者さんが帰る際に支えてあげたり、アメニティの充実。とかですかね
ホスピタリティの多くはコスト0円だったり低コストで可能なことです。
上に挙げた例だってお金かかってないですよね?
ホスピタリティは簡単に言えば ”気づき” ”気遣い”です。ですがこれが当たり前に常時できるからこそ、顧客満足度が高くなり高単価メニューの購入に繋がりやすくなるのでしょう。
ホスピタリティの向上は、今後の治療業界に必須と思いますし、組織内でしっかりした研修をおこなって実践すればすぐにでもできる事です。
ですが高額メニューを販売するのは一朝一夕ではできません。
「健康保険をやめて自費移行 月80万円アップ!!」といった広告を良く目にしますが、あれで成功できる人は元々資質がある人です。
(実際、成功する人もいるので私はあの手のセミナー 実は全然否定的ではありませんが、安易な考えでは大抵 失敗します。)
・徹底的な販売商品/クライアントへのリサーチ
・商品への圧倒的知識
・クライアントがその商品を購入して、より幸せになれるようなイメージを持たせられる高いプレゼンテーション/クロージング能力
・日常的におこなうロールプレイング/研修
・スタッフ全員へのマインドの落とし込み
コストや時間を大幅にかけ、実践 → 問題点の改善 → ブラッシュアップ。の繰り返しによって売れる仕組みが構築されるわけです。
今まで100円金額を上げるのを躊躇していた人間が、30万円とかの回数券を簡単に販売できるか? → 無理っす。
高単価メニューの販売を視野に入れた運営を考えていくのは、大事なことと思いますが、すぐに結果を出すのは難しいでしょう。
んな訳で、ここ数年 売上を上げる方法として、割と実践している院が多いのがタイトルであげた鍼灸保険。
全く本題にたどり着かないないまま 長くなってしまったので、導入運用に関しては、5月末か6月頭に続きを投稿に致します。
下記の資料は、過去10年の柔整・鍼灸の療養費改定の推移、健康保険を使用した際の金額の比較を纏めた表です。
次回はこちらを元に鍼灸保険の申請方法や注意点をまとめていこうと考えてます。